メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

加藤陽子・評 『皇室財産の政治史 明治二〇年代の御料地「処分」と宮中・府中』=池田さなえ・著

 (人文書院・7344円)

神がかった議論なく、あるべき姿問う

 人にものを教えるのは難しい。「これを教えなければ」と身構えれば相手は逃げてゆく。だが例えば、面白さのオーラを全開にしていれば、眠気で気絶寸前の学生にも何かは伝わる。その伝でいえば、本書ほど、研究の面白さを読み手に伝えることに成功している学術書は近年稀(まれ)なのではないか。

 研究書を読んでいて笑ったのも初めての経験で、いかなる人がこの本を書いたのかの興味も湧く。勝手な想像だが、「更級日記」の主人公が「源氏物語」を手にした喜びを「得て帰る心地のうれしさ」と書いた場面、あの場面の女主人公の姿がなぜか頭に浮かんだ。

この記事は有料記事です。

残り1191文字(全文1479文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 鼻出しマスク受験「眼鏡が曇るから」 釈放男性、トイレにこもった訳は

  2. 鼻出しマスクの受験生を逮捕 不退去の疑い 警視庁深川署

  3. ベスト電器、企業として消滅へ ヤマダデンキが吸収合併 かつての家電業界トップ

  4. 飛行機マスク拒否 大学職員「容疑と事実違う」 捜査車両でも着用しなかった理由

  5. メルケル首相がトランプ米大統領を擁護? 発言録をドイツ文学者が読み解く

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです