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寄稿

京アニ その存在感 正規雇用ゆえの類なき場=藤津亮太(アニメ評論家)

8月に名古屋市で開かれた世界コスプレサミットで、京都アニメーションへの応援メッセージを寄せる参加者ら=名古屋市東区で、大西岳彦撮影

 京都アニメーションへの放火事件からおよそ6週間が経過した。事件は国内外のアニメファンに強い衝撃を与えた。それは京都アニメーションが築き上げた“京アニ”ブランドの存在感の表れでもある。ここでは再起の願いを込めて、同社がファンの中で特別な位置を占めるに至った過程を解説したい。

   ■  ■

 アニメーション産業は労働集約型産業だ。にもかかわらず日本のアニメ業界は、歴史的経緯の結果フリーランスを中心に、作品ごとにスタッフが集合離散する制作体制が基本となっている。このスタイルはメリットもある一方で、新人育成が手薄になったり、出来高制故に手間のかかる作業の引き受け手が減ったりするデメリットもある。

 京都アニメーションは業界の大勢とは逆に、スタッフを正規雇用する道を選んだ。社員であれば新人育成もしやすいし、月給制だからこそ、出来高制では割に合わない仕事も労をいとわず担当できる。これが同社のクオリティーを支えた。フリーランスのクリエーターがほとんどいない地方のスタジオのデメリットを、社員化というハイリスクな手段でプラスに転化したのが同社なのだ。

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