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切ったら血が出るような会話 そういう切実さが確かにある
◆『図書室』岸政彦・著(新潮社/税別1600円)
「この作品では会話の切実さを描きたいと思ったんです」と語る。
『図書室』は3作目の小説だ。大阪のアパートで一人暮らしをする女性が、小学生の頃に通った古い公民館の中にある図書室を思い出す。彼女はそこで、ある男の子と出会う。
「知り合いがだれもいない図書室が彼女にとっての拠(よ)りどころなんですね。家とも学校とも違う場所で隣の小学校の男の子と会ったことが、彼女には忘れがたい思い出になった」
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