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小惑星探査機「はやぶさ2」に続き、小天体の採取物質を地球へ持ち帰る宇宙航空研究開発機構(JAXA)の計画が進んでいる。次の目的地は、人類が本格的に探査したことのない、火星の衛星だ。5年間にわたる世界初のミッションで、衛星の成り立ちに迫る。【池田知広】
●5年後打ち上げへ
ミッションは「火星衛星探査計画」と呼ばれ、「火星の月探査」という意味の英文から文字を取った「MMX」の略称が付いている。探査機は2024年9月、開発中の次期基幹ロケット「H3」で打ち上げ予定だ。火星を周回する二つの衛星、フォボスかダイモスのいずれかに着陸し、表面を覆う砂粒や小石を採取。地球へ持ち帰って分析し、衛星の起源や、地球型惑星の環境ができた過程を調べる。
衛星の大きさはフォボスが直径23キロ、ダイモスは直径12キロと、地球の衛星である月よりかなり小さい。フォボスは火星から約6000キロとかなり近くを回っており、接近すると火星の重力の影響を受けやすいが、プロジェクトチームは、より挑戦的なフォボスへの着陸を前提に検討中だ。
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