連載

ラインブレーク

ラグビーでは相手の防御ラインを突破することを「ラインブレーク」と呼ぶ。9月20日開幕のW杯日本大会に向け、壁を突き破り新たな領域に踏み出す鍵を考える。第1部「ジャパンの足跡」では、過去のW杯について当時の選手が振り返る。

連載一覧

ラインブレーク

ラグビーW杯日本大会 第5部 ジョセフJを読み解く/下 スマート

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
練習内容を振り返りながら意見を交わすラグビー日本代表の選手たち=宮崎市で2019年7月11日午後4時38分、谷口拓未撮影
練習内容を振り返りながら意見を交わすラグビー日本代表の選手たち=宮崎市で2019年7月11日午後4時38分、谷口拓未撮影

「戦術の柔軟性」強み

 「チームが何をしようとしているか、勝つためにどのようなゲーム運びをすべきかを、よく理解している選手を選考した」

 選手の自主性を尊重し、判断力を養うよう促してきたラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の狙いは、「スマート(賢い)」なラグビーの実践にあった。

 自由に判断する機会を得た選手たちは、より責任を自覚し、知恵を振り絞るようになった。試合や練習の内容を細かく分析して話し合い、改善点を明確にして対応策を練った。こうした作業の積み重ねで戦術への理解は深まり、戦略の引き出しは増えていった。

 7~8月にあった国際大会「パシフィック・ネーションズカップ(PNC)」で、成果の一端が表れた。フィジー戦では巧みにパスをつなぐランプレーが得意な相手の攻撃を封じるため、戦術の軸としてきたキックを減らした。あえてFWを中心にボールをキープしてカウンターを防ぎ、素早いテンポの攻撃で難敵のフィジーから8年ぶりの勝利を収めた。

この記事は有料記事です。

残り598文字(全文1026文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集