英下院は4日夜(日本時間5日未明)、欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」回避に向けて離脱期限(10月31日)を延期するための法案を賛成多数で可決した。一方、期限内の離脱を主張するジョンソン首相は対抗措置として前倒し総選挙実施の動議を提出したが、否決された。「合意なき離脱」をEUとの交渉カードとし、離脱強硬姿勢を売り物にしてきたジョンソン氏は劣勢に立たされた形だ。英メディアでは、ジョンソン氏が9日に再度、総選挙実施の動議の採決を求めるとの観測が強まっており、混乱は続きそうだ。【ロンドン服部正法】
議院内閣制の元祖・英政界は離脱問題を巡り、予測しづらい混乱状態に陥っている。離脱強行を掲げるジョンソン氏は8月28日、「合意なき離脱」阻止を目指す野党などの抵抗を抑えるために議会の一時閉会という「禁じ手」に打って出た。これが、野党側の総選挙「拒絶」という対抗策につながり、与野党の攻防は異例ずくめの展開となった。
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