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高台移転、ぽつんと1軒 かさ上げ旧市街地、住居点在 東日本大震災8年半

 東日本大震災の被災者向けに自治体が復興予算を投じて整備した宅地約107ヘクタールが空き地や利用未定となっている。新たな移転先で震災前と同じようなコミュニティーをつくるのは難しく、土地の活用をめぐり、課題が山積している。【百武信幸、三瓶杜萌】

 リアス式の海と山から注ぐ水が良質なカキやホタテを育む雄勝湾沿いの集落、宮城県石巻市雄勝町の分浜(わけはま)地区。海抜20メートルを超え、海を見下ろす高台に造成された土地で、木村栄五郎さん(83)は「おやっつぁんと飲みたかったなあ」と声を落とした。隣に越してくるはずだった同世代の男性は、仮設住宅で妻に先立たれ、住宅建設費も重荷となり、当初の計画をあきらめて既存の災害公営住宅(復興住宅)に移った。元の地区の近くの高台に造成されたこの地に再び戻ってきたのは木村さん一家1戸だけ。周りは空き地のままだ。

 分浜は市中心部まで約30キロ、車で50分弱かかる。木村さんは漁師の長男夫婦と孫娘と4人で暮らす。かつて大工で腕を鳴らし、津波は自宅も大工道具も奪ったが、それでも震災後、家族で分浜に戻ることを決めた。

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