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社説

「辺野古」有識者会議 お手盛りでは意味がない

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 米軍普天間飛行場の移設先とされる沖縄県の辺野古沖で見つかった軟弱地盤の改良工事は本当に可能なのか。技術的・客観的に検討することになった有識者会議の役割は重い。

 土木工学などの専門家8人で構成する「技術検討会」が防衛省に設置された。政府が地盤改良工事を実施するには埋め立て計画の設計変更を県に申請し、承認を得る必要がある。そのための助言機関だ。

 軟弱地盤は辺野古崎東側の埋め立て区域112ヘクタールの6割に及ぶ。防衛省は砂の杭(くい)約7万7000本を打ち込む地盤改良工事を検討しているが、技術的な課題は少なくない。

 現在の技術では砂の杭は海面から70メートルの深さまでしか打ち込めないとの指摘があるのに、最大深度90メートルの軟弱地盤を軍用機の発着に耐えられる固さに改良できるのか。必要な砂の量は東京ドーム5・25杯分にもなるが、どう調達するのか。

 関西国際空港の人工島建設工事では辺野古より広大な軟弱地盤に220万本もの砂の杭が打ち込まれた。防衛省はそうした先例をもとに「一般的で施工実績が豊富な工法」で可能だとし、改良工事の期間を「3年8カ月」と試算している。

 しかし、関空の軟弱地盤の深さは辺野古の半分程度だった。それでも開港から25年たった今も地盤沈下が続き、空港施設の柱をジャッキアップするなどの対策がとられている。

 そもそも市街地に囲まれた普天間飛行場の一日も早い危険性除去を目的とする移設計画だ。日米政府が2022年度以降としていた完成時期が大幅にずれ込めば、それだけ長期の普天間固定化につながる。

 いつ実現するか分からない辺野古移設が「唯一の選択肢」だと言い続ける政府のかたくなな姿勢が県側の不信感に拍車をかけている。

 その政府方針を追認するだけでは有識者会議の意味がない。移設の是非とは別に、実現可能性やその時期の客観的な評価が求められる。メンバーの人選については県側と協議してしかるべきではなかったか。

 今後の検討作業ではその内容やデータを全て公開すべきだ。外部の誰もが検証し意見を言える形になれば、透明性と信頼性が増すだろう。

 逆にお手盛り会議とみなされれば問題解決はさらに遠のく。

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