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詩歌の森へ

『寺田京子全句集』=酒井佐忠

 寺田京子の名を知る人は多くはない。私には短い生の時間の中で全精力を俳句に傾けた伝説的俳人という知識しかない。その彼女が残した全ての作品に触れることができる。宇多喜代子の呼びかけと林桂らの協力もあり刊行委員会が生まれ、『寺田京子全句集』(現代俳句協会)が刊行された。1922年札幌生まれ。少女期から結核を病み俳句に親しんだ。戦後、加藤楸邨の「寒雷」で活躍し、76年に没した。遺句集『雛の晴』など4句集がある。

 <少女期より病みし顔映え冬の匙(さじ)>。第一句集『冬の匙』の集名となった句。冬のスプーンに映るわ…

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