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社説

千葉の大規模停電 想定外では済まされない

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 関東を直撃した台風15号の影響で、千葉県を中心に大規模な停電や断水が発生した。市民生活への深刻な影響が続いている。

     猛暑が重なったために、多数の住民が熱中症で搬送され、中には亡くなった人もいる。エアコンの利かない部屋で、水分の補給も十分できない状態だった人もいるようだ。

     各地の災害拠点病院には、他の病院から入院患者の転院が相次いでいる。だが、非常用発電機を稼働させて何とか耐えしのいでいる状況だ。

     自衛隊などが給水支援に入っているが、特に今後も停電が続く地域では、物資の支援を絶やしてはならない。1人暮らしの高齢者が自宅にとどまっていないか見回りも必要だ。

     なぜ、ここまで影響が広がってしまったのだろうか。

     台風15号は関東に上陸した台風としては過去最強クラスだった。千葉市では最大瞬間風速57・5メートルを観測した。この暴風のため、10日時点で電柱84本、鉄塔2基が倒壊し、停電は最大時で東京電力管内の約93万戸に上った。

     東電は当初、11日朝までに停電を約12万戸まで減らす見通しを示していた。だが、倒木が想定以上に広がっていたために復旧作業が難航し、30万戸前後で停電が続いた。こうした見通しの甘さが混乱に拍車をかけたといえる。

     北海道地震など昨年相次いだ災害を受け、経済産業省が設置した有識者会議は、全国の大手電力の送配電設備を緊急点検した。その結果、すべて省令で定める強度の基準に照らして問題ないと確認された。

     だが、災害時の設備の不具合には多くの要因が絡む。それらを「想定外」で済ませるわけにはいかない。

     昨年9月に近畿を襲った台風21号では、電柱1300本以上が倒壊・破損し、最大時で約168万戸が停電した。暴風が直接の要因ではなく、倒木や飛来物が倒したケースが多かった。

     そして今回、2年続けての大規模な停電となった。電柱などの強度基準の見直しや、設備自体の更新などを検討すべきではないか。

     自治体も、庁舎や避難所など災害時に拠点となる施設で電源の確保に課題があった。備えを再点検する必要がある。

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