結核患者・外国人1割超 背景に厳しい労働環境も 求められる生活環境の整備
毎日新聞
2019/9/13 20:44(最終更新 9/13 22:18)
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国内で働く外国人労働者に結核の患者が増えている。背景には、厳しい労働環境で発病しやすく、集団生活など感染が広がりやすい実態がある。国は入国前の検診を義務づける方針だが、外国人労働者に日本を選んでもらうためにも、入国後に感染拡大を防ぐ生活環境の整備が求められる。
安心して医療にかかる環境は不十分
2017年12月、結核の集団感染が起きた日本語学校の学生寮に、東京都内の保健所職員が訪れた。薄暗い部屋に、2段ベッドが四つ。小窓は閉められ、換気をしていなかった。ルームメートや学校の教職員を検診すると、30人に結核の感染が広がっていた。
結核は、せきのしぶきやたんに含まれる結核菌を吸い込むと感染する。換気の悪い狭い場所だと、結核菌を含んだしぶきが長く滞留して感染の危険性が高まる。保健所は換気をきちんとするよう指導するが、関係者は「感染拡大を招く集団生活にまでとやかく言うことはできない」と話す。
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