核廃絶 心砕くローマ法王 11月来日 被爆地へ思い格別

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元米従軍カメラマンが長崎で撮影したとされる、亡くなった幼子を背負う少年が火葬を待つ姿を捉えた写真を印刷したカードを手にするフランシスコ・ローマ法王=サンティアゴで2018年1月、AP
元米従軍カメラマンが長崎で撮影したとされる、亡くなった幼子を背負う少年が火葬を待つ姿を捉えた写真を印刷したカードを手にするフランシスコ・ローマ法王=サンティアゴで2018年1月、AP

 被爆地訪問に意欲を示してきたフランシスコ・ローマ法王が11月23~26日に日本を訪問することが決まった。アジアを重視してきた法王だが、唯一の戦争被爆国である日本に対しては特別な思いがあるとされる。核廃絶を訴えてきた法王が被爆地からどのようなメッセージを世界に向けて送るかが注目される。【パリ賀有勇】

 世界のキリスト教カトリック信者は約13億人と言われるが、キリスト教が主流ではないアジアにおいてはローマ法王庁(バチカン)の関心は薄いとされてきた。前法王ベネディクト16世は在位8年間で一度もアジアを訪れることはなかった。

 一方、フランシスコ法王は、16世紀に創立され日本や中国への布教活動をしてきた修道会「イエズス会」の出身。2013年の就任後、スリランカやフィリピン、ミャンマーなどを訪問し、アジア重視の姿勢を鮮明にしてきた。今回も訪日の直前に、国民の95%が仏教徒であるタイに足を運ぶ。

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