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移住のサーファーら「パイナップル革命」 宮崎から販売 驚くほどの甘さ

収穫したばかりのパイナップルを見せる井崎真也さん。20センチほどの小ぶりな実からは、ほのかな甘い香りが漂う=宮崎市で2019年8月28日午後1時50分、田崎春菜撮影

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 宮崎市の農業法人「日本のひなた第1号」が3年前から手がける高級パイナップル「LAN」シリーズの販売が今年から本格的に始まった。作っているのは趣味のサーフィン好きが高じて宮崎に移住した県外出身者ら。完熟状態で収穫できる国産パイナップルは一般的な海外産より甘いのが特徴で、農業未経験だったサーファーらが「パイナップルの概念を変えたい」と日々奮闘して南国の恵みを届けている。【田崎春菜】

 国内で流通するパイナップルは大半がフィリピンなど海外からの輸入品で、希少な国産品もほとんどが沖縄県産だ。海外産は輸送時間などを考えて早めに収穫するが、パイナップルは他の果物と違って木から離れるとそれ以上はほとんど熟さないため、日本の食卓に上った時点でも熟成度は30%以下にとどまり酸味が残っている。

 これに対し、収穫から時間が短く完熟した国産パイナップルは、驚くほど甘く口いっぱいに果汁が広がる。法人の生産者、井崎真也さん(42)は宮崎市の農場で国産パイナップルを初めて口にした時に「パイナップルは酸っぱいと思っていたが、本物の味に出会って180度変わった」と衝撃を受け、2016年からLANシリーズの栽培を始めた。

 法人のハウスではハワイ種など3種1500株を鉢植えして1株ごとに管理。初めて実った昨年は水やりなどを失敗してほとんど販売できなかった。だが教訓を生かした今年は、7月半ばから一般的な海外産のパイナップルの糖度(12度程度)を大きく上回る糖度18度以上の果実が一つ一つ丁寧に収穫されている。

パイナップルの鉢がずらりと並ぶハウスのなかで、収穫したばかりの完熟パイナップルを手にする井崎真也さん(中央)ら=宮崎市で2019年8月28日午後1時50分、田崎春菜撮影

 農業法人自体はパイナップル生産が始まる前年に設立された。きっかけは、大阪で建設会社を経営し、仕事や波乗りで宮崎を訪れていた杉本正人代表が地元農家から聞いた一言だった。「いいものを作っても値がつかない」

 宮崎の農産物のおいしさを広め、力になりたい――。そう考えた杉本さんがサーファー仲間で宮崎市に移住していた井崎さんを誘い、事業がスタート。パイナップルの他、バナナやライチも生産している。

 メンバーの池上弥生さん(36)は「初めての農業で戸惑いもあった。生活の中心だったサーフィンは封印しているけれど、収穫など農業の面白さで毎日充実している」。井崎さんは「失敗もあるが本当においしいものを作るために突き詰めたくなる。ゆかりも経験もない移住者でも楽しく農業ができると発信していきたい」と話す。

 今年の分は既に収穫が終わり完売したが、今月から来年分の受け付けがホームページで始まる予定。「LAN」(約1・3キロ)1個5000円など。日本のひなた第1号0985・72・3036。

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