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台風被害把握の遅れ 情報の目詰まりの点検を

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 台風15号によって深刻な被害を受けた千葉県で、1週間を過ぎても、11市町村が住宅被害について県に報告できていない。

 被害は報告のあった36市町を含め47市町村に上る見込みだ。ほぼ4分の1が未報告ということになる。

 未報告の自治体には、被害の範囲が広すぎて、長引く停電が解消するまで実態把握は困難だと訴えるところがある。そのほかに、被災者対応などで手いっぱいで、報告する余裕がない自治体もあるようだ。

 災害時の被害の情報は、行政がどこへどのような支援をすべきか検討するうえで不可欠だ。必要な支援が届いていない現場が日々新たに見つかる状況になってしまうと、対応が後手に回って現場は混乱する。

 なぜ、こんな事態になったのだろうか。

 台風通過の直後から多くの市町村は停電に伴う被災者対応に追われた。千葉県では災害時に市町村が専用の機器で被害を県に伝える仕組みになっているが、その入力要員すらいなくなった。

 県の「情報待ち」の姿勢が対応の遅れにつながった可能性がある。自衛隊に災害派遣要請をし、災害対策本部を設置したのは発生の翌日の10日で、職員を市町村に派遣したのはさらに2日たった12日だった。

 東京電力が当初、11日中の停電の全面復旧を目指すことを明らかにしたため、この甘い見通しが県の対応に影響を与えた可能性は否めない。

 だが、県は災害時マニュアルで「応援要請が困難な市町村には迅速に県職員を派遣する」と定めている。

 現場が混乱していることは明白だったのだから、市町村からの要請を待つことなく、積極的に職員を派遣するなどのプッシュ型の取り組みを進めるべきだったのではないか。

 早めに近隣の都県にも呼びかけ、機能不全に陥っている市町村への支援を仰ぐこともできたろう。

 電力事業を所管する経済産業省が停電被害対策本部を設置したのは13日で、政府の動きも鈍かった。

 被災地からの情報がスムーズに入らない時こそ、甚大な被害が起きているおそれがある。東日本大震災をはじめ過去の大災害で自治体も政府も学んだことであるはずだ。その経験を生かさなければならない。

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