メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

舞台評

京都・南座 歌舞伎「東海道四谷怪談」 七之助のお岩、際立つ切なさ

 京都・南座で鶴屋南北作の歌舞伎「東海道四谷怪談」が上演中。関西では26年ぶりで、「お岩さん」の背景の物語を初めて詳しく知る人も多いはず。

 今回は、舞台番の助三(片岡亀蔵)が要所に現れ、この作品が「仮名手本忠臣蔵」の外伝であることなどを紹介する。観客本位の珍しい工夫である。

 刃傷事件のため断絶した塩冶(えんや)家の浪人、民谷(たみや)伊右衛門(片岡愛之助)は、同じ塩冶浪人の娘お岩(中村七之助)を女房にするが、公金を盗み義父を手に掛け、お岩を捨て隣家の娘の婿になろうとする。愛之助が武士然とした姿の裏側に潜む酷薄さを表現する。

 伊右衛門浪宅の場での七之助に目を奪われる。産後の肥立ちが悪いお岩は、隣家から良薬と偽って届けられた毒薬を飲んでしまう。自身とわが子の行く末を思い、薬を拝むかのように口に運ぶ演技は「せりふなき身体表現」とでも呼びたいほど、流れるように精妙。お岩の願いが切なく伝わるだけに、相貌が崩れてからの痛ましさ、恨みの激しさが際立つ。

この記事は有料記事です。

残り436文字(全文861文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 医療従事者153人の感染判明 院内感染も発生 医療崩壊の懸念 新型コロナ

  2. 横浜の「コロナファイター」卵 研修医2人感染 3月下旬に連日同期会やカラオケ

  3. 時の在りか 国家でコロナに勝てるか=伊藤智永

  4. 愛知県警でクラスター発生 警察官や親族など計21人感染

  5. ORICON NEWS 本田翼、外出する若者に「がくぜんとした」 新型コロナ感染拡大防止に訴え

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです