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駅前の名物

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寺地町駅 阪堺電気軌道 くるみ餅(堺市・かん袋)

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秘伝の緑色のあんにくるまれた「くるみ餅」=堺市堺区の「かん袋」で、前本麻有撮影
秘伝の緑色のあんにくるまれた「くるみ餅」=堺市堺区の「かん袋」で、前本麻有撮影

 <ぐるっと兵庫・大阪・京都 ちょい旅>

鎌倉期から続く、秘伝の味

 注文すると、木の番号札が渡され、しばし待つ。現れたのは、目にも涼しい緑のあん。さじで餅に絡ませ頰張ると、絶妙な歯ごたえと甘さが口に広がる。クルミの実ではなく、あんにくるまれているから「くるみ餅」。

 寺地町駅から路地を入ると、鎌倉時代末の1329年創業「かん袋」はある。名付け親は豊臣秀吉。大坂城築城で当主が餅作りで鍛えた腕力を発揮し、瓦を屋根に上げる様子は紙袋が舞うように見えた。当初の屋号は和泉屋だったが、秀吉が「以後、かん袋(紙袋)と名付けよ」とたたえたという。

 提供するのはくるみ餅のみで、あんの材料や製法は秘伝。室町時代、貿易港として栄えた堺にフィリピンから砂糖が入り、今の味になった。27代目当主の今泉文雄さん(68)は「基本的な製法は当時から変わらず体力勝負」。2人の息子と朝6時から仕込む。

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