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「表現の不自由」考

「物言わぬ少女像」が照らす日本の危機 竹重伸一氏

インタビューに答えるダンス批評家の竹重伸一氏=東京都千代田区で2019年9月11日、内藤絵美撮影

 国際芸術展「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」で展示された「平和の少女像」は、なぜ大きな反発を引き起こしたのか。原因を、慰安婦問題をめぐる日韓の政治的対立に帰すだけでよいのか。現代の舞台芸術に詳しいダンス批評家の竹重伸一さんは、少女像を「物言わぬ身体」というユニークな視点で読み解き、日本の公共空間や民主主義の危機を浮き彫りにする。【聞き手・井上英介/特別報道部】

 自治体の主催する公の場で開かれた「表現の不自由展・その後」の中止は、本来なら自由な表現が保障されている「公共空間」が、日本では名ばかりだったことを露呈させました。少女像を批判する河村たかし名古屋市長の「公的資金を使った場で展示すべきではない」という発言が示すように、一部の政治家は国や自治体の公金が入った空間なら自分たちの思い通りにできると考えているようです。

 公共空間の起源を探ると、近代民主主義のモデルとなった古代ギリシャの議会や劇場、広場に行き着きます。そこは市民なら誰でも足を運んで自由に議論に参加し、権力に批判的な表現もできる場所でした。

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