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ニューリーダー姫野、フィジカル生かした突破で最長の113mゲイン 攻撃の起点に

【日本-ロシア】前半、突進する姫野(中央)=東京・味の素スタジアムで2019年9月20日、藤井達也撮影

ラグビーW杯1次リーグA組 

○日本30-10ロシア●(20日、東京・味の素スタジアム)

 進歩を止めなかった4年間をプレーで体現した。日本の次代のリーダーとして期待される25歳のNO8姫野(トヨタ自動車)が念願のW杯デビューを果たし、フィジカルの強さを生かした突破でチームをけん引した。

 倒れても前へ。タフな精神力で体を張り、相手FWを圧倒した。前半中盤に自陣22メートルライン付近で、味方が捕球できなかったパントのこぼれ球を拾って突進。一度はタックルで倒れたが、地面をはいながら再び立ち上がり、ハーフウエー付近まで約30メートル進み失点の危機を救った。その後は何度もボールを運び、総距離は両チーム最長の113メートルに上った。

 W杯初戦を終え「めっちゃうれしい。試合前の国歌斉唱でこの4年間が走馬灯のようによぎり涙が出そうになった」という。そう語るのも無理はない。2013年7月に帝京大1年ながら日本代表候補の強化合宿に呼ばれたが初日の練習で左足を骨折。憧れの桜のジャージーが遠のいた。

 日本が強豪の南アフリカを破った15年W杯も「けがをしなければ……」と、悔しさから手放しで喜べなかった。だが、その苦い経験を糧とした。17年に加入したトップリーグの強豪・トヨタ自動車では新人ながら主将を任され、責任と自覚が増した。同年11月に代表デビューし、今では主将のリーチ(東芝)を支えるリーダーの一人へと成長。プロップの稲垣(パナソニック)は「プレーと言葉で良い影響を与える。存在は大きい」と言う。

 「チームを勢いづけるため必ず前進する」と開幕戦に臨んだ姫野。日本が誇る大器は有言実行を果たし、この日のチーム内の最優秀選手に輝いた。【谷口拓未】

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