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余録

iPS細胞を使った再生医療の実用化が着実に進んでいる…

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 iPS細胞を使った再生医療の実用化が着実に進んでいる。大阪大が先月、世界初の角膜移植を行ったと発表した。今年度は重症心不全や脊髄(せきずい)損傷などの治療も予定されている。海外との厳しい研究競争が続く▲中でも米国は膨大な研究費をつぎ込んでいる。京都大の山中伸弥(やまなか・しんや)教授のチームが先行して成果を出したとはいえ、将来は楽観できない。山中さんは「綱引きを10人と100人でするようなもの」という。闘い方を工夫しなければ勝機はない▲そのテーマで以前、山中さんが友人の元ラグビー日本代表監督、平尾誠二(ひらお・せいじ)さんと対談している。やりとりを収めた本「友情」を読むと、世界の壁に挑む考え方がよく似ていることが分かる。ロシアに勝ち、盛り上がりを見せるラグビーのワールドカップ(W杯)に通じる▲ひと言でいえば、強い相手のやり方をまねても意味がないということである。山中さんは、米国が強力なブルドーザーなら日本は「手作業のくわ」という。だがブルドーザーは細かな作業には向いていない。日本は遺伝子一つ一つについて丁寧に機能を調べていくことができる▲平尾さんは、そんな日本人の勤勉さやこだわりを「匠(たくみ)」と表現した。力技に頼るのではなく、匠の手法を大事にする。それが勝利につながると説く▲山中さんも神戸大で楕円(だえん)球を追った元ラガーマンである。神戸は生前の平尾さんが率いたチーム、神戸製鋼の本拠地だ。W杯では、2人の思いが詰まったこの街でも世界の力と技がぶつかり合う。

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