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時代の波にもまれる日本企業や組織を描く「変革」第11部は、04年の球界再編問題から大きく変化してきたプロ野球のパ・リーグに迫る。

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第10部 マルハニチロ/5 漁業再興、下関から

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下関漁業の沖合底引き網漁船から水揚げされる魚=袴田貴行撮影
下関漁業の沖合底引き網漁船から水揚げされる魚=袴田貴行撮影

 9月5日午後9時半、下関漁港(山口県下関市)に接岸した漁船から、魚が詰め込まれた箱がベルトコンベヤーに乗って次々と運び出されてくる。6日間の漁を終えて帰港したマルハニチロのグループ会社「下関漁業」の沖合底引き網漁船だ。この日水揚げしたのはタイやアンコウなど33種約35トン。同社事業部長の大山雅紀(46)は「この時期は高級魚のアカムツ(ノドグロ)の漁獲が多い」と満足そうな表情を浮かべた。

 かつては「東洋一」と称され、1966年に年間水揚げ量が全国一を記録した下関漁港。しかし、燃料価格の高騰や魚価の低迷で地元漁業は衰退の一途をたどり、92年には漁港を拠点とする遠洋漁業が消滅。沖合底引き網漁業者も新たな船を造る資金がないため廃業が続き、2隻1組で操業する漁船は80年代の24組48隻から2000年代には9組18隻まで減った。危機感を強めた山口県が再興に向けて協力を求めたのが、かつて下関…

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