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クライメートポリティクス 「おとぎ話」はやめて 怒るグレタ世代(その2止)

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キルステン・ミルクスさん
キルステン・ミルクスさん

 

懐疑派「危機ない」 石油業界が教材、米教師対抗 科学が「政治的に」

 米中西部インディアナ州のブルーミントン南高校で地球科学を教える教諭のキルステン・ミルクスさん(39)が、「なぜ科学者は地球温暖化に同意していないのか」という一冊の本を受け取ったのは2017年春。米保守系のシンクタンクで、気候変動に懐疑的なことで知られる「ハートランド研究所」(イリノイ州)からだった。学校に個人名で直接送られてきた110ページ以上の本は、公的機関が作成したような“それらしい装丁”だったが、ミルクスさんは数ページめくってうんざりした。

 「化石燃料の使用が地球の気候に影響を与えるということに科学者の同意はない」。「北極圏の氷の融解は異常なペースでは起きていない」。人類の産業活動が生み出す温室効果ガスが気候変動に影響を与えているという国際的な見解を片っ端から否定していた。ハートランド研究所はこの本を米国内の小中高校の教諭など30万人以上の教育関係者に無料で送っていた。

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【気候変動】

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