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論点

無罪相次ぐ強制起訴

宗像紀夫氏

 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣3人に19日、東京地裁で「巨大津波は予見できなかった」としていずれも無罪判決が言い渡された。制度創設から10年、強制起訴された企業幹部や政治家への無罪判決が相次ぎ、制度の見直し論も浮上しつつある。強制起訴制度はどうあるべきか。

 東京電力福島第1原発事故を巡る業務上過失致死傷事件で、強制起訴された旧経営陣3人は、検察が捜査を尽くした上で、2度にわたって「容疑不十分」と判断したケースだった。検察は重要事件であれば地検だけでなく、高検、最高検といった上級庁とも相談し、法務省と法解釈の確認もして慎重に処分を決めている。無罪判決が出たのは当然だろう。

 強制起訴制度が始まって10年が過ぎた。有罪が確実な事件だけ起訴してきた検察のやり方を批判する声もあったし、市民感覚を取り入れるのだから無罪が出たとしても仕方がないというのが制度の趣旨だったのだろう。だが、無罪の可能性が一定程度以上、見込まれる人物をそれでも起訴するというのは、被告の人権という観点からすれば大いに問題がある。制度を抜本的に見直す時期に来ている。

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