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時代の波にもまれる日本企業や組織を描く「変革」第11部は、04年の球界再編問題から大きく変化してきたプロ野球のパ・リーグに迫る。

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第10部 マルハニチロ/8 本業消滅、リストラの嵐

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世界で活躍した遠洋漁船の大半が処分された=マルハニチロ提供
世界で活躍した遠洋漁船の大半が処分された=マルハニチロ提供

 1970年代後半、200カイリ時代の到来で各国沿岸の漁場から閉め出されたマルハニチロ前身の大洋漁業と日魯漁業。次々と遠洋漁業からの撤退を余儀なくされ、社内にはリストラの嵐が吹き荒れた。

 後にマルハニチロホールディングスの社長となる久代(くしろ)敏男(72)が大洋漁業に入社したのは1971年。社員手帳の巻末をびっしりと埋める漁船の一覧を見て、世界最大の漁業会社の一員になったという誇りを感じた。しかし、漁業の縮小に伴い漁船は次々と処分された。「数十億円かけて造った船が売り先がみつからず、ほとんどがスクラップになった」

 久代は7年半の地方勤務を終えて80年に本社に戻り、事業の閉鎖や関連会社の清算に追われた。柱の漁業が崩れたことで、造船や漁網などの事業も次々に整理対象になった。87年には人事課長に就任。年末になると数百人単位で人員の削減を上司から指示される。グループ会社や取引先、業界団体を回り、社員を受け入れてもらえるよう頭を下げた。一方的な首切りはせず、自ら退職する社員には割り増しで退職金を支払った。

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