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社説

台風被害に特例支援 恒久的な新制度の構築を

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 政府は、首都圏を直撃した台風15号により千葉県内で発生した住宅被害の約9割を占める「一部損壊」について、住宅の修理費を国費で支援すると発表した。

 災害で壊れた住宅の再建を支援する国の制度はいずれも半壊以上が対象で、今回は特例となる。被害の多い瓦屋根について、県内の自治体が修理費の2割程度を目安に支給する補助金の大半を国が負担する。

 一部損壊住宅は県全体で1万8000棟を超える。国の支援が自治体の財政を助け、住民の暮らしの早期再建につながることを期待したい。

 一方で、この措置が他の災害被災地に不公平感を抱かせないかという懸念もある。

 近年の大規模災害を振り返ると、3年前の熊本地震では熊本県内で住宅被害の約8割の15万棟以上、昨年の北海道地震では約9割の2万2000棟以上が一部損壊したが、国費による支援の対象外だった。

 今回、政府の初動の遅れが指摘されており、特例措置からは批判をかわす思惑も浮かぶ。時の政権の都合で支援が決まったのでは、国の災害対応の一貫性が問われる。

 大規模災害に適用される被災者生活再建支援法は、阪神大震災を受けて1998年に成立した。私有財産への公費投入は認められないとして、当初は住宅の建て替えには充てることができなかったが、2007年の改正で認められた。

 だが、支給対象は原則として全壊か、大規模な補修をしないと住めない半壊に限られている。国の支援に制約があるのは、私有財産である住宅への補助に対して国に根強い抵抗感があることに加え、財源の問題があるからだ。

 ただ、一部損壊でも修理費が100万円を超える例は珍しくない。過去の災害では、独自の制度で一部損壊について支援した自治体も各地にある。住む自治体によって支援に差ができることに疑問の声もある。

 住民の暮らしの基盤である住宅の再建が進まなければ、地域社会全体の復興にブレーキがかかる。そうならないためには、やはり国として、支援の対象などを広げる恒久的な制度づくりを進めるべきではないか。

 大災害にそのつど特例で対応するのは限界がある。

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