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9年目の被災地

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もっと遺族のそばに 観光地化したカフェ閉店へ 「漂流ポスト」管理の男性 陸前高田 /岩手

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亡き人に宛てて書いたが行き場のない手紙が流れ着く「漂流ポスト」を通じて知り合った遺族2人が、連れ立って「森の小舎」に赤川勇治さん(右)を訪ねてきた=岩手県陸前高田市広田町で
亡き人に宛てて書いたが行き場のない手紙が流れ着く「漂流ポスト」を通じて知り合った遺族2人が、連れ立って「森の小舎」に赤川勇治さん(右)を訪ねてきた=岩手県陸前高田市広田町で

 東日本大震災などで亡くなった人への思いを託す陸前高田市の「漂流ポスト」。管理する赤川勇治さん(70)が30日、併設のカフェを閉店する。接客に追われるのではなく、遺族の思いに寄り添うことに専念する。

 赤川さんが一人で暮らす陸前高田市の家に、カフェ「森の小舎(こや)」を開いたのは2010年。翌年3月の津波で、高台にあるカフェは被災を免れたが、中心市街地は壊滅。店で笑顔を絶やさなかった常連客たちは、住む場所を失った。

 秋が訪れたころ、長い避難所生活に疲れた常連客たちが訪ねてきた。「心を落ち着かせられる時間と場所がほしい」という。誰もが大切な人をなくしていた。悲しみの吐露の聞き役に回っていた赤川さんはやがて、「文章を書くことで気持ちが少しは和らぐのでは」と思いついた。

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