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膨大な同業者が退場していった中で、彼らが日々を重ねられた理由は何か。幸運や巡り合わせというだけでは見過ごしてしまう細部があるに違いない。その知恵を広く共有すべく、じっくり語っていただいた。
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<since 1884>
21世紀に入って、世界の海運企業は何を目指してきたのか――。商船三井の川越美一専務執行役員(60)の答えは明快だ。「安全、そして環境保全のイノベーション(技術革新)です」
環境保全は地球を守るために不可欠であり社会のニーズに合う。企業がこれに挑むことは顧客の要求にもかなう。技術で時代の要請に応えるために、海運企業は「船のあり方を追求しイノベーションを起こしてきた」と川越専務執行役員は解説する。
実際、船はイノベーションの連続である。近代以降をみても、18世紀までは帆船が世界の海を席巻したが、19世紀に入ると、主役はエンジンを積んだ鋼船に交代。第二次世界大戦後は、巨大な船が登場する。
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