メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

変革

第10部 マルハニチロ/10 「弱者連合」新たな船出

統合を発表し、握手する田中(左)と五十嵐=2006年12月

 2005年春、東京都内のホテルに水産関係者らが集まったパーティー会場で、マルハ副社長の高山稔(77)が、ゴルフ仲間のニチロ社長、田中龍彦(78)に近づき、耳元でささやいた。「おれのところも困っている。一緒になれたら一番いいと思っている」

 遠洋漁業を失い苦境に陥ったマルハは、リストラを進める一方で、魚を買い付けて販売する水産商事事業を拡大して収益構造の転換を図っていたが、魚の取れ具合や価格の変動に業績が左右され、不安定な状況が続いていた。高山は早くから、「大きなもうけは出ないが安定した収益を生み出せる加工食品の強化が不可欠」と考えていたが、社内の関心は低かった。「どうしてもクジラ1頭でいくらという漁業会社の感覚が抜けなかった」。そこで目をつけたのが、冷凍食品に強いニチロだった。

 一方、ニチロの苦悩はより深かった。経営悪化で主要取引行の農林中央金庫の管理下に置かれ、「約10年間…

この記事は有料記事です。

残り725文字(全文1118文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 首相ヤジに「#共産党は私だ」「#共産党は仲間だ」投稿広がる

  2. 3分でわかる政治の基礎知識 「27億円」秋篠宮さまが公費支出に疑問 大嘗祭の秘儀と費用

  3. 封鎖の私道バリケード撤去命じる仮処分 長崎地裁、管理会社に

  4. 岐阜・民家襲撃事件、岐阜県警が男3人を逮捕 強盗致傷・住居侵入容疑

  5. やまぬ安倍首相のヤジ 今年だけで不規則発言20回超「民主主義の危機」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです