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余録

香港での若者らのデモや抗議行動でよく歌われるのは…

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 香港での若者らのデモや抗議行動でよく歌われるのはミュージカル「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌」である。「民衆の歌が聞こえるか 怒れる人々の歌だ もう奴隷にはならないぞという民衆の歌だ……」▲劇中では仏七月王政打倒に立ち上がった学生や若者たちが歌う。それが2014年の香港の雨傘運動ではテーマソングのようになり、今回も空港占拠の際などに大合唱となった。いわば21世紀の革命歌となったミュージカル曲である▲「立て、奴隷になることを望まぬ人々よ」。同じく奴隷になるのを拒む歌だが、こちらは中国国歌「義勇軍行進曲」の出だしである。香港ではこの国歌への侮辱を罰する条例案が作られたが、今回の抗議行動により審議が延期された▲新中国成立時には暫定国歌で、後に定着した義勇軍行進曲という。歌詞が示すように抗日戦と内戦を経た革命国家として発足した中国は、文化大革命などの曲折を経験した後に改革・開放による爆発的経済発展の坂道を駆け上がった▲「どんな勢力も中国人民の歩みを妨げられない」とは建国70年の習近平(しゅうきんぺい)主席の演説だった。団結と前進という国歌そのままの愛国主義の強調は、やはり米国との貿易戦争などによる経済減速や香港の抗議行動が念頭にあってのことか▲今や経済や技術で米国の覇権を脅かす中国である。だが国際秩序を安全保障と経済、理念において支える責任ある大国へと脱皮できるのかどうか。世界の命運を左右するこの問いを突きつける香港の歌声だ。

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