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社説

今度は「虐殺」という暴言 これ以上許してはならぬ

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 国会は直ちに厳しく対処すべきである。そうでないと日本はこうした暴言を容認していると国際社会から見なされかねない。

 NHKから国民を守る党(N国)の立花孝志党首が、動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開した対談で「あほみたいに子供を産む民族はとりあえず虐殺しよう、みたいな」などと発言した問題だ。

 発展途上国の人々に対し「無計画に産むから(世界の人口が)増えている。この人たちを減らそうというのが戦争だ」とも語った。その後、「だからといって、そんなこと(虐殺)をしようとする人には大反対」と釈明したが、異様で異常な発言だと言っていい。

 国際刑事裁判所(ICC)は「他の者に対して集団殺害の実行を直接にかつ公然と扇動すること」は処罰の対象になると規定している。人種差別撤廃条約にも反する。

 立花氏は先の参院選で当選後、衆院から事実上の辞職勧告を受けた丸山穂高議員を入党させたことをはじめ、常軌を逸した言動を繰り返している。政党要件を満たした公党代表としての自覚が全く見られず、本来なら自ら議員辞職すべきだ。

 しかも立花氏は「批判された方が話題になる」と考えているようだ。実際、ユーチューブの閲覧者は相当数に上り、立花氏はそこで得た広告収入の多さを自賛している。そして先月末の東大阪市議選ではN国候補が1人当選し、立花氏に自信を与える結果となっている。

 一連の言動を面白おかしく報じてきた一部メディアにも責任がある。このためN国に関する報道はしない方がいいとの意見もあろう。しかし、だからといって見過ごすわけにはいかない段階に入っている。

 もう一つ、指摘したい点がある。政界、特に自民党はこうした発言に鈍感になっていないか。例えば麻生太郎副総理兼財務相は一昨年、大虐殺を生んだナチス・ドイツの独裁者、ヒトラーの動機は正しかったかのような発言をした。にもかかわらず、あわてて撤回した後には責任を問われることはなかった。

 まさか立花氏は憲法改正に賛成しそうだから自民党は容認するというわけではあるまい。4日から始まる国会の冒頭で処分を検討すべきだ。

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