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メディア時評

問題は「遅れ」ではない=秦美香子・花園大准教授

 9月13日の毎日新聞朝刊「クローズアップ」では、大学入試に使用される民間事業者による英語の資格・検定試験(認定試験)を取り上げた。私も大学関係者として興味深く読んだが、「高校側が反発を強める最大の要因は準備の遅れ」との部分に、少し違和感を覚えた。

 「遅れ」は、台風15号の被害に対する公的支援や来年の東京オリンピックの準備などに関しても頻繁に目にする言葉だ。対応や準備に遅い問題があるのは間違いないとしても、政府や自治体などの怠慢や能力不足といったイメージを手軽に想起させるために、語られやすい言葉になっている一面もあるのではないか。当事者でもなく、問題についてよく知らなくても、とりあえず相手を非難できてしまう便利さが「遅れ」という言葉にはある。

 「遅い」という問題提起が暗示する解決策は、当然「急ぐ」ということになる。しかし、高校側が最も強調し…

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