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サンマ、異次元の不漁 回遊ルート変わり経費高騰/価格上げられず 資源も生業も持続可能な漁業、探れ

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今年の「目黒のさんま祭」=東京都目黒区で2019年9月15日午前10時38分、井田純撮影
今年の「目黒のさんま祭」=東京都目黒区で2019年9月15日午前10時38分、井田純撮影

 秋の味覚の代表格、サンマの異変が止まらない。北海道や三陸の代表的な漁港では水揚げが低調で、「半世紀ぶりの記録的不漁」だった2017年と同様か、それ以下の水準となるとの予測もある。漁業者、水産加工業者だけでなく、外食業界にも影響が広がっているが、この傾向はこの先も続くのだろうか。【井田純】

 秋晴れの9月15日。東京都目黒区の目黒川沿いには、今年も早朝から長蛇の列ができた。落語「目黒のさんま」にちなみ、気仙沼漁港(宮城県気仙沼市)から直送されたサンマの塩焼きが振る舞われる「目黒のさんま祭」。会場の田道広場公園では、炭火焼き台に次々と銀色の魚体が並べられた。

 「今年はずいぶん写真が撮りやすい気がしますね」。苦笑まじりにこう話したのは、気仙沼から取材に訪れた地元紙記者。脂の乗りが今一つのため、立ち上る煙が少ないと言うのだ。「長さはまあまあですが、例年の魚より身幅も細い。水産関係者からは聞いていましたが、不漁を改めて実感します」

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