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余録

南北戦争中に融和の象徴として抜てきされた米副大統領が…

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 南北戦争中に融和の象徴として抜てきされた米副大統領が突如として大統領に昇格した。1865年、暗殺されたリンカーンの後を継いだ南部出身のアンドリュー・ジョンソンである▲だが、政権運営は混迷を極める。奴隷制支持の本性をあらわにして黒人擁護の法案に拒否権を連発し、政敵を次々と解任した。議会との対立は深まり、ついに大統領罷免を求める初の弾劾訴追に発展する▲指弾された大統領だったが、議会の調査には自発的に協力したという。側近との会話記録から拒否権発動の関連文書まで多くの極秘書類を提出し、喚問した証人は41人に上った。権力闘争であってもチェック・アンド・バランスが機能した証しだろう▲史上4人目となる大統領への弾劾審査が始まり、トランプ氏のウクライナ疑惑を告発した内部文書が公表された。驚くのは、疑惑を示す電話記録の閲覧が、理由もなく極めて限られた関係者しかできなくなっていた事実が暴露されたことだ▲行政監視機能を損なう行為を米議会は容赦しない。法的強制力のある召喚状を出して隠蔽(いんぺい)工作に関する文書の提出を関係機関に命じた。過去の弾劾審査では召喚状に基づきニクソン大統領が提出した側近との会話の録音テープから疑惑のもみ消しが判明し、辞任に追い込まれた▲日本の国会では首相演説に対する各党の代表質問が始まる。「国会の機能不全」が言われて久しいが、行政府の権力を監視する立法府の役割は米国も日本も同じだ。その自負を見せてほしい。

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