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データで見る将棋

タイトルの奪取が相次ぐのはなぜか 30年前との“奇妙な”共通点

2018~19年のタイトルの動き

 将棋の第67期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)は、10月1日の第3局で永瀬拓矢叡王(27)が斎藤慎太郎王座(26)から3勝目を挙げ、タイトルを奪って2冠になった。これでタイトル戦では、昨年7月に豊島将之名人(29)が初タイトルの棋聖を獲得して以降の11タイトル戦のうち、渡辺明王将(35)が棋王を防衛した以外の10タイトル戦は全て挑戦者がタイトルを奪取するという結果になった。これだけ奪取が続いたことは過去にあるのか。調べてみると、約30年前に11タイトル戦で連続奪取という例があり、今回のケースとの奇妙な共通点がいくつも浮かび上がった。それは「群雄割拠」「新タイトル戦」、そして「おじさん」だ。  

 11タイトル戦連続奪取は、1987~89年の足掛け3年で起きた。87年8月にまず谷川浩司九段が高橋道雄九段から王位を奪取。その後、王座戦(塚田泰明九段が奪取)、十段戦(高橋)、棋聖戦(南芳一九段)、王将戦(同)、棋王戦(谷川)、名人戦(同)、棋聖戦(田中寅彦九段)と奪取が続いて棋戦を一巡。その後も流れは止まらず、王位戦(森雞二九段)、王座戦(中原誠十六世名人)、棋聖戦(同)を経て、89年2月に南が王将位を防衛してストップした。

 興味深いのは、87年の王座戦で塚田が奪取した時点で、7タイトルを7人が分け合う状態になったことだ。この年に中原は40歳を迎えた。「中原時代」の後継者争いで、谷川はじめ20代棋士がタイトルを次々と奪う世代交代の時期だった。

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丸山進

これまで東京学芸部や東京経済部などで取材。現在は学芸部で囲碁、将棋を担当する。以前は放送分野を取材したことも。

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