移住のかたち、本に 青木真兵さん・海青子さん夫妻 自宅を図書館として開放、思想家ら9人と新たな価値観模索 /奈良

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『彼岸の図書館』を持つ青木真兵さん(左)、海青子さん夫妻=奈良県東吉野村の自宅前で、萱原健一撮影
『彼岸の図書館』を持つ青木真兵さん(左)、海青子さん夫妻=奈良県東吉野村の自宅前で、萱原健一撮影

 東吉野村に移り住み、自宅を私設図書館「ルチャ・リブロ」として開放している青木真兵さん(36)、海青子(みあこ)さん(34)夫妻の初めての著書「彼岸の図書館――ぼくたちの『移住』のかたち」(夕(せき)書房)が出版された。都会での生活や仕事に疲れた2人が杉林に囲まれた新天地で、「移住」「都会と田舎」「土着の時代」などをテーマに生き方を見つめ直した3年間の対話の記録だ。【萱原健一】

 青木夫妻が兵庫県西宮市から、人口1700人足らずの同村に移り住んだのは2016年4月。真兵さんは浦和市(現さいたま市)、海青子さんは神戸市の出身で、自然に囲まれた暮らしは初めてだった。移住前は、それぞれ研究職と図書館司書としてキャリアアップを目指していたが、「思ったような働き方ができず、ほぼ同時に挫折」。体調を崩して悪化する一方の現状から抜け出すために「逃げ込んだ」先が東吉野村だったという。

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