連載

ファクトチェック

「非党派性・公正性」などの国際的原則のもと、社会に広がる情報が事実かどうかを調べ、正確な情報を読者に伝えます。

連載一覧

ファクトチェック

首相所信表明 「高齢者8割働きたい」「多様性」は本当か

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
衆院本会議で所信表明演説に臨む安倍晋三首相=国会内で2019年(令和元年)10月4日、川田雅浩撮影
衆院本会議で所信表明演説に臨む安倍晋三首相=国会内で2019年(令和元年)10月4日、川田雅浩撮影

 「8割が65歳を超えて働きたいと願っている」――と、所信表明演説で語った安倍晋三首相の言葉に疑問の声が上がっている。そこで、演説全体を検証してみると、確かに首をひねらざるを得ないデータの引用があった。逆に他の分野では、表現が抽象的でどんな政策を指すのか分からない言葉もあった。【牧野宏美、山下貴史/統合デジタル取材センター】

SNS「働きたいじゃなくて働かざるを得ないのでは」

 4日の臨時国会冒頭の所信表明演説で、安倍首相は「全世代型社会保障」に関連してこう述べた。「65歳を超えて働きたい。8割の方がそう願っておられます」。そして「意欲ある高齢者の皆さんに70歳までの就業機会を確保します」と強調した。高齢者に就労意欲があることの根拠として、「8割」という数字を示したのだ。

 これに対し、ツイッターでは疑問や批判の声が上がった。

 「8割というのは、作り話だと思う」

 「意欲じゃなくて、生活のために働かざるを得ないからだよ。それにしたって、8割もいるかよ」

「55・3%」というデータ

 演説のこの部分を担当したのは内閣府の政策統括官(共生社会政策担当)だった。

 担当者によると、根拠となる…

この記事は有料記事です。

残り1783文字(全文2276文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

注目の特集