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この国はどこへ これだけは言いたい ガンダム総監督・富野由悠季さん・77歳 戦争している「余力」なんてない

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1979年にテレビ放送が始まった「機動戦士ガンダム」(c)創通・サンライズ
1979年にテレビ放送が始まった「機動戦士ガンダム」(c)創通・サンライズ

 「機動戦士ガンダム」シリーズを世に送り出したアニメーション監督の富野由悠季さん(77)が普段作業に使っているという東京都内のスタジオは、まるで大きなコンテナのようだった。通された応接室には、ファンすいぜんの「ガンプラ」と呼ばれるガンダムのプラモデルがずらりと並んでいた。

 ガンダムは、増えすぎた人類が宇宙に移り住むようになって、半世紀が過ぎたところから幕を開ける。テレビ放送が始まったのは1979年。当時、社会問題と認識され始めた人口増加による食糧問題や資源の枯渇、環境破壊に目を向け、ストーリーの基本設定に盛り込んだ。

 「物語を書いた時は、40~50年もたてば、世界は少しは良くなっているだろうと思っていた。でも基本的には、地球の危機的状況は進む一方です」

 この夏、盛んに報道されたアマゾンの大規模火災が、その象徴のように感じられたという。「違法な焼き畑が原因だと言われていましたね。要するに、アマゾンを開拓しなければやっていけない、開発すればもうけられると思っている人たちがいるんでしょう。そういう人々の強欲があっても、機械化がそれほど進んでいなかった中世までなら、開発といってもたかが知れていた。今や開墾もコンピューター制御で無人の大型機械がやる時代。スケールが違う。果たしてその大規模な開発は地球が耐え得るものなのでしょうか」

 ガンダムの主人公は機械いじりが好きな16歳の少年アムロだ。アムロはいや応なく戦争に巻き込まれ、新型兵器ガンダムのパイロットとして、戦いに身を投じていく。実は…

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