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記者の目

JOC理事会非公開問題 信頼回復に透明性不可欠=田原和宏(東京運動部)

理事会の非公開化を決めて記者会見で説明するJOCの山下泰裕会長(中央)=東京都新宿区で8月8日、宮武祐希撮影

 日本オリンピック委員会(JOC)は先月から理事会を完全非公開とした。1989年の発足以来、原則公開してきたが、6月に会長に就任した柔道の84年ロサンゼルス五輪金メダリスト、山下泰裕氏(62)が「公開では本音の議論ができない」と提案した。

 非公開となって初めての先月10日の理事会後、出席した理事らに話を聞こうとしたが一様に口が重かった。今後は理事が外部に向けて自らの意見を話せるのは、スポークスパーソンの福井烈(つよし)専務理事(62)が記者に説明した後、しかも決議事項に限られることが決まったのだという。「かん口令」を敷くような対応に、スポーツ界のあしき体質を見る思いがした。

 近年、スポーツ界は指導者による暴力やパワーハラスメントなど不祥事や内紛が相次ぐ。レスリング、アメリカンフットボール、ボクシング、テコンドー――。競技が違っても、本質的な構造は変わらない。いずれも不透明な組織運営、独善的なトップの姿勢が温床にある。柔道の92年バルセロナ五輪銀メダリストで、スポーツ社会学を専門とする日本女子体育大の溝口紀子教授(48)は「競技団体のトップほど選手、指導者、幹部にいたる上意下達の『ムラ社会』の文化に染まり、時代の変化に対応できていない」と指摘する。

 今回の山下氏の非公開化に向けた、かたくなな態度もそうだ。「批判は甘んじて受ける」と周囲の意見をはねのけ続けた。報道各社で構成する東京運動記者クラブJOC記者会は「高い公共性を備えるJOC理事会を公開しないのは国民の理解を得られない」と抗議文を提出するなど交渉を重ねたが、山下氏は「理事会の実効性の確保が目的」などと回答。JOC内部にも「人事案件などは既に非公開にしているので公開でも問題ない」との声…

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