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窓をあけて

「理系白書」の報道などで第1回科学ジャーナリスト大賞を受賞した、元村有希子編集委員のコラム。

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森林大国の担い手=編集委員・元村有希子

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 千葉県で起きた停電被害の一因は倒木だった。同県在住のジャーナリスト、上垣(うえがき)喜寛さん(36)は倒木処理のその先が気がかりだ。「二度と起きないよう皆伐(全面伐採)してしまえ、という流れができてしまうのでは」

 林業の衰退と山林の荒廃が叫ばれている。国は「稼げる林業」を掲げ、業者による効率的な伐採を奨励している。その結果、あちこちに丸裸の山が出現した。一方で、人手不足やシカの食害などから再生は進まない。「はげ山」は災害が起きやすく、放置するほど再生が難しくなる。そんなまがまがしい現実が、地方では進んでいる。

 上垣さんが林業に関心を持ったきっかけは、祖父母の古里・和歌山県の山だ。東京ドーム3個分、約15ヘクタールの山林を、いずれ受け継ぐ。20代のころ、林業を仕事にしようかと調べてみた。「大型の高性能機械など1億円が必要」。驚き、同時に疑問がわいた。

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