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台風19号 田野畑で1人死亡 土砂崩れ、集落孤立相次ぐ /岩手

裏山が崩れ、玄関などに土砂が流れ込んだ民宿「室浜の宿」=岩手県釜石市片岸町で

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アンダーパスが冠水して乗用車が取り残された岩手県釜石市千鳥町。乗っていた人は間一髪で車外に避難したという
土砂崩れで八幡一男さん宅は台所などが床下浸水した=岩手県釜石市駒木町で

 東日本一帯を襲った台風19号は、県内各地にも大きな被害をもたらした。田野畑村で男性1人が亡くなったほか、12日夜から土砂崩れや集落孤立、停電が相次いだ。13日に釜石市で予定されていたラグビー・ワールドカップ(W杯)の試合は中止になり、地元の人たちや国内外から訪れた観戦客の間には落胆が広がった。

     盛岡地方気象台によると、11日午後の降り始めから13日昼までの雨は、普代村467ミリ、岩泉町小本450ミリ、宮古市416・5ミリなど、県内各地で記録的な降水量となった。雨の峠は越えたが、引き続き土砂災害や河川の増水に警戒するよう呼び掛けている。

     県や消防などによると、13日未明に田野畑村で、決壊した村道から沢に転落した車の中から岩泉町の男性(71)が見つかり、搬送されたが、死亡が確認された。釜石市片岸町の民宿「室浜の宿」では裏山が崩れて土砂が流れ込み、管理人の男性が肋骨(ろっこつ)を折るなど、午後3時現在で4人が重軽傷を負った。民宿を運営する会社の菊池寛一さん(72)によると、管理人は未明、様子を見るために外に出て土砂の流出に巻き込まれたようだという。菊池さんは「様子を見に来たがすさまじい。自然の恐ろしさを感じる」と話した。

     釜石市では半島部の佐須地区と尾崎白浜地区で計348人が、土砂による道路の寸断で孤立状態になった。東日本大震災の津波で家を流された尾崎白浜地区の前川健さん(83)は「ここまで激しい雨になるとは思わず、逃げる余裕がなかった」と語った。宮古市の二つの障害者支援施設や、同市の重茂半島の3集落計約300人なども孤立しているという。

     同市千鳥町では床上浸水した21世帯35人がゴムボートで救助された。自治会長の永沢光雄さん(71)は「午前2時から3時にかけて、あっという間に水があふれた」と振り返った。久慈市では橋が流され、雫石町ではアパートの屋根が飛ぶなどの被害があった。県には53軒の床上浸水や30軒の土砂流入など、200戸以上の家屋被害が報告されている。

     各市町村の避難所には一時、約1万人が避難した。釜石市では1100人以上が避難所に入った。同市駒木町の八幡一男さん(83)は「30年間暮らしてきて、ここまでの被害は初めて」と途方に暮れた。陸前高田市の避難所にも約500人が集まった。同市高田町から1人で来た女性は「補強はしたが、家の窓ガラスが心配」と不安そうな様子だった。

     停電は一関市や宮古市、盛岡市など広範囲で起き、13日午後4時時点では延べ約4万戸に上った。JRの在来線は13日、東北線の一ノ関―盛岡間や釜石線など多くの路線で終日運転を見合わせる予定だったが、午後から順次運転を再開した。【中尾卓英、三瓶杜萌、小鍜冶孝志】

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