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台風19号 県内3人死亡2人不明 各地で浸水や停電 丸森町は全域が被災 /宮城

救助を求める人がいないか捜索する県警のボート=宮城県丸森町で

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 県内は13日、台風19号の影響で、3人が死亡、2人が行方不明(13日午後5時半現在)になったほか、各地で浸水や停電が相次いだ。全域が被災した丸森町は被害状況が明らかになっていない。行方不明者の把握も含め予断を許さない状況が続いている。【遠藤大志、滝沢一誠、藤田花】

 県警によると、13日午前6時50分ごろ、登米市登米町の羽沢川で近くに住む会社員、佐藤和之さん(61)の遺体が見つかった。死因は溺死。同日朝に「外の様子を見に行くと言って帰ってこない」と家族から通報があったという。

 丸森町竹谷では、同日午前1時45分ごろ、浸水した民家内で成人男性1人の遺体が発見された。角田署が身元の確認を急いでいる。蔵王町遠刈田温泉でも松川に車が転落し、運転していた男性会社員(61)が13日に遺体で見つかった。

 12日夜に行方不明者が相次いだ。石巻市水沼では、住民から消防に「区長の姿が見えなくなった」と通報。用水路に流されたとみて、石巻署などが捜している。仙台市若林区沖野の広瀬川でも「川から『助けて』という声が聞こえる」と通報があった。県警と消防が川の中で男性1人を発見し救助に当たったが、約50分後に流されて行方不明になった。

 仙台管区気象台によると、13日午前3時50分に丸森町筆甫で24時間降水量が588ミリを記録。同地区を含め28観測地点中10地点で観測史上最大を記録した。丸森町では12日夜から13日未明にかけて、阿武隈川や支流が氾濫し町全体が冠水。町内15カ所に避難所が開設されたが、電話がつながりにくく全体の被害や避難の状況は把握できていない。

 丸森町山間部に住む会社員女性(50)は12日夜10時ごろ、停電のため家族4人で2階に避難したところ、1階に水が上がってきた。生活用品も車も流された。冠水で避難できないため一夜明けた13日午前11時ごろ、ヘリコプターで救助され角田市に到着。その後、県警の車で丸森町の館矢間小学校避難所に移動した。「電話もつながらず、テレビも見られなかったので、情報がなく不安だった。丸森の役場の周りはもともと水害が多く、過去にも浸水したことがあった」と振り返った。

 県内では強風による倒木などの影響で延べ約2万4800戸で停電が発生。13日午後4時現在でも石巻市や角田市など9市町で5500戸の停電が続いている。仙台空港では国内線・国際線とも計120便が欠航した。JR東日本仙台支社によると、12日午後から県内の在来線上下線全てが運休した。

大崎の渋井川 また浸水被害 4年前も氾濫

渋井川(左)の越水で左岸にある道路のアスファルトが崩れていた=宮城県大崎市古川西荒井で

 大崎市によると、13日午前3時45分ごろ、同市古川西荒井の渋井川左岸で氾濫したとの連絡が入った。約1時間後には約540メートル下流の右岸が約40メートルにわたり決壊。周辺の民家約10戸が床上・床下浸水したが、死傷者はなかった。

 同所の渋井川は2015年9月の関東・東北豪雨でも堤防が壊れるなどして約3000ヘクタールが浸水。県は堤防を改修したが、今回の決壊部分は対象にならなかったという。右岸側に住む男性は「『(補強しなくても)大丈夫』と聞かされていたが、昔の工法のままだから弱かったのでないか」と指摘した。【山田研】

道路冠水し乗用車沈む 石巻周辺

流れてきた木々が川の流れをせき止め、水があふれた南三陸町の橋=宮城県南三陸町志津川小森で

 石巻市は、市中心部をはじめ各地の主要道路が冠水し、市民らは東日本大震災直後にみられたような水の引かない風景に途方に暮れながら、泥かき作業などに追われた。同市と女川町を結ぶ牧山西トンネル(同市不動町)付近の交差点では、道路が広範囲に冠水。乗用車と軽乗用車が半分以上沈む形で取り残されていた。

 女川町では、JR浦宿駅前を走る国道398号が冠水。半島部の御前浜付近では道路の一部が崩落し、雄勝方面へ抜けられなくなった。【百武信幸】

吉田川堤防決壊 消防が15人救助 大郷・粕川地区

 13日午前7時50分、大郷町粕川地区の吉田川の堤防が決壊し、住宅地に水が押し寄せた。同町によると、自宅などに取り残された住民約25人から救助要請があったが、午後2時までに約15人が消防に救助された。町担当者は「朝になって雨がやんで避難所から帰宅したところ浸水に巻き込まれた住民もいた」と説明。「町内の至るところが浸水し、被害の全容はつかめていない」と疲労感をにじませた。【遠藤大志】

庭が泥水につかった住宅=宮城県気仙沼市西中才で

気仙沼では住宅床上浸水

 気仙沼市西中才では、近くの鹿折川に流れ込む沢の水があふれ、住宅が床上浸水した。13日朝から消防団がポンプを使って排水作業に当たった。自宅が約40センチの深さまで水につかった斎藤健人さん(25)は、家族4人で前日に親類の家に避難しており、風雨が収まってから自宅に戻ったという。「部屋に泥水が入り、風で窓ガラスも割れていた。避難していたので、けががなかったのは良かったが、片付けが大変だ」と話した。【新井敦】

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