かんぽ報道でNHK経営委、職員の発言を問題視、異論も 議事経過公表

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参院予算委員会でかんぽ生命保険の不正販売を追及したNHK番組を巡る問題について答弁する石原進NHK経営委員長=国会内で2019年10月15日午後2時46分、川田雅浩撮影 拡大
参院予算委員会でかんぽ生命保険の不正販売を追及したNHK番組を巡る問題について答弁する石原進NHK経営委員長=国会内で2019年10月15日午後2時46分、川田雅浩撮影

 かんぽ生命保険の不正販売を追及したNHK番組「クローズアップ現代+(プラス)」を巡り、NHK経営委員会が上田良一会長を厳重注意した問題で、問題発覚後初めての経営委の会合が15日あり、昨年10月に厳重注意を決めた際の議事経過を公表した。経営委員12人中3人で構成する監査委員会から「(郵政に対する)NHKの対応に危機管理上の瑕疵(かし)は認められない」と報告があったり、一部委員から異論が出たりしたが、厳重注意に踏み切っていた。

 経営委はこれまで議事録を公表していなかったが、「注意を申し入れたことの重要性や透明性という観点から公表することにした」との見解を示すとともに、議事経過の公表に転じた。会合後、報道陣の取材に応じた石原進経営委員長(JR九州相談役)は非公表を国会で批判されたことも考慮したと述べた。

 公表したのは昨年10月9日と23日などの議事経過で、委員の発言概要も記されているが、発言者は記されていない。経営委は「公表する形で整理したものではないが、広い意味での議事録」と説明した。

 議事経過によると、9日に郵政グループ3社から文書が届いたことを報告し、次回会合で意見交換することになった。23日の意見交換では、監査委の報告を受けて委員から「(会長は番組制作に関与しないという)職員の発言には見逃してはいけない問題が含まれている」「会長としてきちんと対応していれば済んだかもしれない」と上田会長らの対応を問題視する意見が出された。一方で「一職員の発言をガバナンスの問題まで結びつけて本当によいのか」との異論も出た。

 石原委員長は15日の会合後、報道陣に「いろんな意見が出た中で注意することを確認した。(最終的に)反対意見は全くなかった」と述べ、厳重注意は総意だったと強調。経営委員の個別番組への介入を禁じた放送法32条にも抵触しないとの考えを示した。【NHK問題取材班】

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