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台風19号 広がる県内被害 死者14人 懸命の復旧作業 /宮城

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土砂が流れ込んだ自宅を案内する佐久間正寿さん=宮城県丸森町筆甫地区で

 県域を直撃した台風19号は県内各地に大きな爪痕を残している。15日午後8時現在、県内では台風によって14人の死亡が確認され、1人が行方不明。床上浸水は244棟、床下浸水は343棟、家屋の全壊が1棟確認されている。道路が寸断された地域もあり、人々の暮らしに大きな影響が出ている。

    孤立する筆甫地区 丸森

     約250世帯が暮らす丸森町筆甫(ひっぽ)地区は、阿武隈川の氾濫や大雨による土砂災害で孤立した。通常ならば仙台市から南に車で約1時間半ほどだが、主要道路が通行できず、福島県相馬市を経由し、北上して同地区に入った。電柱は傾き、道路は崩れ、崖のようになっていた。点在する民家の中には1階部分が流され、まるで平屋のようになっている家もあった。

     地元消防団約60人は15日朝から同地区の一軒一軒をまわり、安否確認と、自衛隊のヘリコプターで運ばれた支援物資の配布に追われていた。消防団員の金上孝さん(49)は「断水していて生活そのものがリスクにさらされている。それぞれの家で聞き取りをして、食料や水を届けている」と話した。

     筆甫まちづくりセンターに避難していた佐久間正寿(しょうじ)さん(46)が土砂災害に遭った自宅を案内してくれた。1階は土砂が流入し、天井との距離がとても近い。押し流されたタンスや冷蔵庫が土砂の勢いを物語る。2階につながる階段も流された。家の脇を流れる内川の支流が氾濫して家の中に流れ込み、室内に小さな川が流れているようだった。

     「12日の午後7時ごろ、まちづくりセンターの人から避難した方がいいと言われたが、大事な物を(2階に)移さなければと思っていた。すると間もなくして台所の窓から水が流れ込んできた」と振り返る。「トイレも詰まって、ガスも出ない。生まれてからずっとこの家に住んできたが、直すのは無理。別の場所に移住するほかない」とこぼした。

     消防団員の川端裕之さん(56)も「通信が無く、主要道路も寸断され、情報が入ってこない。車が通れないとどうにもならない」と肩を落とした。【藤田花】

    石巻で2遺体 転落車両

    北上川沿いを走る石巻市内の国道45号は大雨の被害で路上に土砂が山積していた。この先で車が転落したとみられる=宮城県石巻市成田成沢で

     石巻市では、大雨の影響で陥没した道路から、車ごと川に転落した夫婦とみられる男女2人の死亡が新たに確認された。

     14日午前6時半ごろ、同市成田成沢の北上川で水没した乗用車が発見され、車内から男性の遺体が見つかった。警察が身元を調べた結果、男性は栗原市栗駒岩ケ崎上町裏の無職、小泉正信さん(84)で死因は水死。その後、同居する妻とも連絡が取れないことがわかり、河北署が現場付近を捜索したところ、15日午後に女性の遺体が見つかった。同乗していた妻の可能性が高いとみて身元の確認を急いでいる。

     現場は同署の前を走る国道45号を北に約3キロ進んだ北上川沿いで、付近には採石場などがある場所。同署によると、付近は12日夜から冠水し通行止めになっていたが、台風が過ぎた14日午前6時半ごろ、現場付近を通ろうとした通行人が水没している車を発見。110番した。

     小泉さんは栗原市から登米市側を抜けて石巻市へ南下する途中で転落したとみられるが、いつごろ通過しようとしたのかは不明で、同署が経緯を調べている。【百武信幸】

    丸森町の浸水解消

     丸森町役場など中心市街地で浸水がひかない状態が続いていた問題は、15日午前7時ごろ浸水が解消された。

     東北地方整備局によると、丸森町では記録的豪雨を観測。中心市街地約50ヘクタールが、水がひかないままとなった。

     12日から、町の排水ポンプ車3台と同整備局のポンプ車1台の計4台が出動したものの、想定を越えて水位が急上昇し水没。12日夜には同整備局が別の3台を投入、さらに14日夕からは6台に倍増し24時間体制で作業するなどした結果、浸水を解消することができたという。【吉田勝】

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