メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

台風19号 断水、停電 住民疲弊 都内で住宅310棟が浸水 /東京

崩落した集落に通じる都道。ガードレールが平井川に突き刺さっている=日の出町大久野で

[PR]

 関東や東北地方などに大きな被害をもたらした台風19号。15日の都内でもその影響は続き、新たな被害も明らかになった。都が同日午後4時半に発表した集計によると、奥多摩町の大半に当たる約2650世帯が断水し、世田谷区の約900世帯で停電が続く。あきる野市では、一部の住民が避難所生活を強いられている。【大久保昂、川村咲平、安達恒太郎、黒川将光、野倉恵、遠藤拓】

 奥多摩町の日原(にっぱら)地区と日の出町の大久野(おおぐの)地区では、都道の崩落によって住民300人以上が孤立する状態が続いた。都は自衛隊のヘリコプターなどを使い水や食料を届けるなど支援を継続している。

 建物では、日の出町で住宅1棟が全壊したほか、都内全域で264棟の住宅が一部破損の被害を受けた。また、多摩川が氾濫した世田谷区を中心に、床上と床下を合わせて計310棟が浸水した。

機器類などを病院の外に運ぶ職員=世田谷区野毛2の世田谷記念病院前で

 都教委によると、八王子市立恩方第二小が15日、通学路の一部が通れなくなったために休校。多摩地区の公立の小中高校計6校が始業時刻を遅くしたり、終業時刻を繰り上げたりする対応を取った。

 また、高尾山では、一部の登山道が倒木によって通れない状態となっている。

ゴミ処理など後始末に懸命 世田谷

 多摩川周辺で建物への浸水が相次いだ世田谷区。住民らがゴミの搬出や清掃などの後始末に追われた。

 同区野毛1の無職、山中隆さん(70)は床上浸水に遭った自宅で途方に暮れていた。板橋区の親族宅に避難し、自宅に戻ると、畳が浮き、冷蔵庫などの大型家具は倒れていた。「老朽化してリフォームも難しい。建て替えるしかないが、お金がかかる」と嘆く。

 同区野毛2の大学生、酒井英駿さん(23)はマンション1階の自室が浸水し、泥だらけだ。「台風15号で被害がなく油断していた。もう引き払うと思う」と力なく話した。世田谷記念病院(同野毛2)は1階に浸水、入院患者はすでに移送し、職員が泥を流した。

 区によると、区内全27カ所の避難所への避難者は、最多だった12日夜の時点で5376人。避難者は都に報告する前から受け入れた。14日午前に全避難所を閉鎖した。

奥多摩、日の出 孤立状態続く 道路寸断などで

 奥多摩町では日原地区と町中心部をつなぐ都道が約60メートルにわたって陥没し、高齢者を含む54世帯92人が孤立している。

 日の出町大久野地区では平井川脇の都道が12日夜に陥没した。近くの北嶋一男さん(73)は「ドンという音がして、見たら道がなくなっていた。慌てて車で避難した」と話す。

 道の奥の特別養護老人ホーム「藤香苑(とうこうえん)」(入所者104人)を含む173世帯279人が取り残されている。

 町によると、地域では電気や上水道は通じているが、下水道の復旧が遅れている。現在までに入所者らの健康状態に問題はない。

    ◆

 八王子市上恩方町では山崩れで、少なくとも2世帯の民家に倒木や土砂が入り込んだ。会社員、福田忠さん(70)は「入り込む土砂が増えミシミシと音もして気になる」と話した。隣家の男性(72)は「撤去の見通しがなければ先が見えない」と不安げに話した。

〔都内版〕

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 宇都宮のコンビニで女性刺され重体 店員か

  2. 国は我々の死を待っているのか 「黒い雨」訴訟原告 怒りと落胆

  3. 御巣鷹墜落事故で救出、今は3児の母に 川上慶子さんの伯父が振り返る35年

  4. 宇都宮のコンビニで45歳刺され死亡 刺した男は自分も刺し負傷

  5. キャバクラ暴行死 未婚10代母、遠い自立 娘残し無念

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです