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台風19号では、首都圏で近年増えているタワーマンションの住民も打撃を受けた。川崎市の武蔵小杉駅前では、地下にあるマンションの電気システムが浸水するなどし、停電や断水の被害が続出。4日目を迎えた15日も住民が不便な暮らしを強いられている。
駅から数分の地上47階、地下3階のマンションは600戸以上が入居し、約1500人が暮らす。
両手にスーツケースとバッグを持って出てきた50代女性は8階在住で「友人のマンションのゲストルームなどを転々としている」。エレベーターが停止し、真っ暗な階段を使って荷物を運んでいるといい、「想像もしていなかった。電気系統が地下にあるのも初めて知った」とため息交じりに語った。
21階に暮らし、リュックを背負って出てきた男性(75)は、14日から近くのホテルに夫婦で避難中で、荷物を取りに戻ってきたという。「上階は一部復旧したが、私たちの部屋は1週間程度は状況は変わらないようなので、ホテルで過ごすしかない」と語った。
宅配業者の男性は「このマンションだけで20個以上の荷物がある。1軒ずつ電話し、下まで取りにきてもらう」。避難して連絡がつかない住民もおり、困惑した様子だった。
近くの別のマンション(22階建て)も停電中。夫と子ども2人の家族4人で9階に暮らすパートの女性(38)は「断水でトイレが使えず、知人の家やコンビニエンスストアで借りている」と語った。
不動産調査会社「東京カンテイ」によると、全国にある20階以上の高層マンションは2018年12月時点で1289棟(首都圏702棟)。住宅ジャーナリストの榊(さかき)淳司さんは「タワーマンションは停電になると、著しく不自由なコンクリートの箱になる。自分のマンションが防水の仕組みが十分かチェックし、水害に備えるべきだ」と指摘する。【吉田卓矢、牧野宏美】
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