トルコ軍によるシリア北部のクルド人勢力攻撃が始まった9日以降、過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員らが活動を再開させる兆しを見せている。ISを拘束してきたクルド人がトルコとの戦闘に駆り出され、監視が手薄な状況になっており、ISによるとみられる爆弾テロも発生。戦闘員の「拡散」が懸念されている。
ロイター通信などによると、シリア北東部カミシュリでは11日、路上の自動車が爆発して少なくとも3人が死亡し、ISが「犯行声明」を出した。AP通信はクルド人勢力側の発表として、13日に北部アインイーサの施設で暴動が起き、700人以上のIS支持者が逃走したと伝えた。この施設にはISと関係のある外国人女性や子供らが収容されていたという。
「シリア北部で拘束されたIS戦闘員には、よく訓練され、武器の扱いに長じた者も多い。逃走は非常に危険。再び大組織を形成する力はないが、逃走先に潜伏後、散発的なテロを起こす可能性がある」。中東情勢に詳しいエジプトのシンクタンク・アハラム政治戦略研究所顧問のハッサン・アブタレブ氏はそう話し、「イラクやリビア、エジプトへの逃走を試みる」戦闘員もいると分析する。
この記事は有料記事です。
残り336文字(全文829文字)
毎時01分更新
糖尿病を抱えるため入院を希望したのに、行き先は療養者用ホテ…
俳優の仲代達矢さん(88)は東京でB29による空襲を経験し…
100年に1度の公衆衛生危機とされる新型コロナウイルスの猛…