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台風19号 浸水、2300棟に拡大 避難者6市町251人 /茨城

罹災証明書を発行するため、被災した住宅で浸水した高さを測る調査班=茨城県常陸太田市松栄町で

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2階の廊下で避難生活を送る施設の入所者。昼間でも肌寒く薄暗かった=茨城県大子町大子で

 台風19号による浸水被害で17日午後3時現在、県内6市町で251人が避難所に身を寄せている。浸水被害は約2300棟に上った。家屋の被害を認定する罹災(りさい)証明書は45件交付された。18日の県内は雨の予報で、気象庁は河川の増水や氾濫に警戒を呼びかけている。【佐藤則夫、鳥井真平】

    27市町 公営住宅無償で350戸

     県営住宅に続き、水戸市など27市町が被災者を対象に公営住宅計約350戸の無償提供を決めた。自治体別の内訳は多い順に、高萩市95戸▽常陸大宮市51戸▽水戸市35戸▽阿見町22戸▽城里町19戸――など。

     罹災証明書は、風水害や地震などで被災した家屋や事業所などの被害の程度を証明する書類。全壊や大規模半壊、半壊や一部損壊、床上・床下浸水、流出などの区分で認定し、市町村が現地調査して発行する。被災者生活再建支援金や税金の減免・猶予措置を受ける場合や、損害保険の請求に必要となる。

     16日から受け付けを始めた水戸市では、申請の際に可能な限り、住宅の場所や被害が分かる写真や地図を持参するよう求めている。証明書は17日午後3時時点で、県内の各自治体が45件を交付した。

     常陸太田市では、速やかに証明書を発行して生活再建を支援しようと、申請を待たずに被災住宅の全棟調査に乗り出した。

     対象は、久慈川と支流の浅川に挟まれた新地町、松栄町、花房町の計約260棟。調査班はタブレットと地図を手に被災者宅を訪問し、被災状況を聞き取りながら、室内に残る浸水跡の床面からの高さを計測した。17日は72棟の調査を終えた。

     1人暮らしで被災した同市松栄町の安紀子さん(79)は平屋建ての自宅が約1メートル浸水し、避難所で生活する。「ボランティアが1度来てくれたが、自分1人では家の片付けがなかなかできない。市営住宅に申し込んだが、自宅を修理するかどうかも見通しが立たない」と不安を募らせていた。

    高齢者施設 断水、停電続く 感染症対策追われ 大子、常陸大宮

     県によると17日正午現在、大子町と常陸大宮市のおよそ10の高齢者施設で断水や停電が続き、給水車や発電機などによる対応を余儀なくされている。泥水につかったことで、感染症への対策にも追われている。

     92人が入所する大子町の介護老人保健施設「やすらぎ」(同町大子)。16日、施設の2階には入所者のベッドや車いすが廊下まであふれていた。

     台風が上陸する前の12日昼過ぎ、職員たちは1階にいた入所者37人を2階に避難させた。施設は久慈川と支流の合流地点に近く、1階は職員の胸元あたりまで浸水した。

     その後は停電と断水が続く。風呂に入れないため、職員はウエットティッシュで入所者の体を拭いて回っている。トイレも使えず、施設が要請して届いた凝固剤入りの簡易トイレや、紙おむつで対応している。

     16日にはプロパンガスがあったが、調理は十分にできず、食事は主に非常食やパンで賄っている。食器は使わず、紙コップや紙皿で代用している。夜間は、廊下や部屋に投光器を持ち込み、発電機の電力で照らしている。

     たんの吸引器は発電機で作動させているが、停電直後には、看護師らが懐中電灯を照らしながら、注射器とチューブを使った手作業で吸引したという。

     施設では火災などの緊急時に屋外へ避難しやすいように、1階に寝たきりの入所者を集めていたという。今回、入所者37人をベッドごと2階に避難させるのに約1時間半かかった。停電でエレベーターが動かなくなる前の避難を心がけたという。

     施設1階は16日現在、入所者の家族らの協力もあって泥はほぼかき出されたが、体の抵抗力が強くない高齢者が多い施設のため、感染症が懸念されている。すでに床や壁の消毒を済ませているが、安達栄治郎施設長は「インフルエンザの流行時期と重なる。環境を改善したい」と話した。【川崎健】

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