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釜石で外国人観戦客が民泊 交流に笑顔

打ち解けた様子で語り合う久喜さん一家と外国人宿泊者たち=釜石市の久喜さん宅で

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 ラグビー・ワールドカップ(W杯)の岩手・釜石開催は台風の影響で13日のカナダ―ナミビア戦が中止になった。釜石市民からは「仕方ないけど残念」と落胆が漏れたが、「イベント民泊」で外国人観戦客の宿泊に自宅を提供した一家からは「交流できてよかった」という声が聞かれた。【日向米華】

 イベント民泊とは、大きなイベント開催時に宿泊施設の不足が見込まれる場合、一般家庭の空き部屋を宿泊場所として貸し出すことができる制度。自治体が実施し、部屋を貸し出したい人は事前に申し込む。

 そのうちの一人、釜石市の歯科医師、久喜薫子さん(43)一家は12日夜、カナダとアイルランド出身の外国人観戦予定客を笑顔で迎え入れた。

 約40年前、おもてなし好きだった久喜さんの祖母の家では、ハワイから釜石にやってきた交換留学生の男性を約1年間受け入れた。数年前、久喜さんが家族でハワイを訪れると、その男性が空港で手作りの旗と花飾りの「レイ」を準備して出迎えてくれた。その歓迎に娘たちが感動し、久喜さんが今回の民泊に応募することを後押ししたという。

 久喜さんは「震災という大きな困難に立ち向かい、今こうして世界的イベントのW杯開催にこぎつけられた。『釜石に来てよかった』と思ってもらえるよう、精いっぱいおもてなししたい」と笑顔で話した。アイルランドから来たディリア・オリアリーさん(57)は「ラグビーがなければ、釜石に来ることはなかった。久喜さん家族もとても親切で幸せ」と笑みがはじけた。

 翌13日、試合は中止になったが、久喜さんやオリアリーさんたちは釜石鵜住居復興スタジアムを訪れた。試合開始の予定時間だった午後0時15分に合わせて、周辺には約100本の大漁旗が集結。すっかり晴れた空のもと、力強く風になびいた。デクラン・オリアリーさん(57)は「山があって海があって、ここで試合が見られたらとても素晴らしかっただろう。でも、おいしいものを食べられ、すてきな家族にも出会えてよかった」と振り返った。

 別れを惜しみ、次女の愛捺子(まなこ)さん(8)は目に涙を浮かべた。久喜さんは「言葉が分からなくても、子どもたちはどんどん会話し、通じ合っていた。すてきな家族と交流でき、良い経験になった。今度は私たちが向こうに行けたら」と再会を誓っていた。

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