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格闘技、アニメ、バスケ…何でもできるスーパーアリーナ

今年9月に開かれたビール祭りの様子。屋外のけやきひろばも使うが、ここはコミュニティーアリーナで、右後ろの巨大な壁が、可動式の「ムービングブロック」=2019年9月14日午後1時46分、株式会社さいたまアリーナ提供

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 東京ドームといえば野球のメッカ、埼玉スタジアム2002といえばサッカーの聖地。では、さいたまスーパーアリーナといえば……ひとことでは表せないが、来年の東京五輪のバスケットボール会場で、年末恒例の格闘技のメッカ、夏のアニメイベントの聖地でもあり、大物外国人アーティストらのコンサートも多数開かれる。この「多目的性」こそ大きな魅力だ。【松下英志】

 来年の東京五輪では男女バスケット(5人制)が決勝まで全てこのアリーナで行われ、2006年には世界選手権も開かれた。スポーツでは他にも今年3月と14年にフィギュアスケート世界選手権、06年にバレーボール世界選手権を開催。ボクシングの世界戦は幾度も行われ、11月7日には世界チャンピオン同士が戦う「ワールドボクシングスーパーシリーズ(WBSS)」のバンタム級決勝に井上尚弥選手が登場する。

 コンサートは12月にU2、来年1月にはクイーンが公演。過去にはローリング・ストーンズやロッド・スチュワート、ホイットニー・ヒューストン、マドンナ、レディ・ガガ、韓流アイドルなど枚挙にいとまがない。国内の大物タレントも数多く、国内最大級のアニメソングのライブイベントも毎夏開かれている。

 こうした多様なイベントを可能にする秘訣(ひけつ)の一つが可動式の巨大な壁「ムービングブロック」だ。高さ41・5メートル、幅126メートル、奥行き70メートルで総重量1万5000トンもの半円筒形のビルのような構造物が約9000席の客席もろとも70メートル水平移動する。これによりアリーナは最大時約3万7000席のスタジアムに早変わり。ブロックを中ほどまで移動させると約1万6000~1万8000席のメインアリーナとそれ以外(コミュニティーアリーナ)に分かれ、二つの会場で別々のイベントもできる。取材時にはコミュニティーアリーナで大手製薬会社の運動会が行われていた。

けやきひろばで昨冬に点灯されたイルミネーション=さいたま市中央区で2018年11月9日午後6時25分、株式会社さいたまアリーナ提供

 アリーナのあるさいたま市中央区のさいたま新都心は3代前の知事、畑和氏が開発を進めたが、当初は関東を管区とする国の機関の誘致だった。それを2代前の知事、土屋義彦氏が「官だけでは土日に誰もいない色気のない街になる。県のへそ(中心部)としてにぎわいを創出したい」と発案。大規模なアリーナ構想に結びついた。建設費680億円、総開発費1250億円を投じて県が建設し、00年9月に開業。アリーナと南の官庁街、東のさいたま新都心駅、西の北与野駅を結ぶ「辻(つじ)」として、アリーナ前に「けやきひろば」も設置し、第三セクターの株式会社さいたまアリーナが運営する。

 ただし、今でこそ①キャパ(ドーム球場を除く国内最大の収容力)②交通アクセス(都心から約30分で駅も近い)③音響(壁や座席の構造に加え可動式天井による機器設置や大型トラックの場内導線確保による機器搬入の容易さ)――などのメリットが知られているが、開所当時は苦戦続き。認知度向上に貢献したのが年末恒例の格闘技イベントだった。

 さらに地域密着イベントとして夏の水かけ祭りやビール祭り、骨董(こっとう)市のほか、子供服やランドセルの物販、キッズフェスタ、学校などの運動会、さいたま市の成人式、産業振興イベント、仏壇即売会から亡くなった土屋元知事の偲(しの)ぶ会まで、まさに「揺りかごから墓場まで」(同アリーナの木下直人営業部長)を取り扱う。11月9日にはけやきひろばでイルミネーションの点灯式が予定されている。

 同アリーナ企画課の中村薫子主任はこうした多目的性についてこう語る。「イベントによってお客さんの層が全然違うので、街の雰囲気や匂いまで違うんです。『今日はすごくいい匂いだな』とか。日によって本当に街が全然違う色になる。人によって持っている印象が全然違うこと、それが最大のPRポイントかもしません」

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