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台風19号の被災地、宮城県丸森町にある伊具(いぐ)高の男子生徒7人が20日、同県栗原市で開かれた全国高校駅伝競走大会県予選(毎日新聞社など主催)に出場した。台風の影響で約1週間、練習も満足にできずに臨んだレース。途中で設定時間より遅れ、たすきをつなぐことはできなかったが、全員が最後まで走り抜いた。
「出るか、出ないか。親と話し合って連絡して」。台風後の14日、メンバーの連絡網の無料通信アプリLINE(ライン)に問い合わせが入った。高校は休校となり、日ごろ練習に使う校庭は被災地支援車両の駐車場となっていた。陸上競技部顧問の金野公太教諭らが「自宅の被害が大きかったら見送っていいよ」と伝えた。同高のメンバーは区間数と同じ7人で、1人でも欠けたら出場はできない。
真っ先に「出られます」と答えたのは駅伝チームのキャプテン、岸浪明里(きしなみあかり)さん(3年)。自宅は床上まで一部浸水し、3日間外に出られなかった。
「一番、引っ張ってくれた人が出ると言うのだから」と、全員が翌朝までに参加の意思を伝えた。1区を走った加藤俊希さん(3年)によると「走るよりも先に被災した人を助ける方がいいのでは」と悩むメンバーもいたという。
迎えた予選。3区を走った岸浪さんは制限時間内にたすきをつなげなかったものの区間を走りきった。結果は出場37校中35位だったが、加藤さんは「この状態で7人全員が出て完走できたことは一生記憶に残ると思う」と充実した表情で語った。【山田研】
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