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アートの扉

国内各地の美術館が所蔵するイチオシの作品や、特設展の見どころを紹介します。

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バスキア プラスティックのサックス ヒーローをコラージュで

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 1980年代、米国ニューヨークのアートシーンにまばゆい超新星として登場し、その短い人生を駆け抜けていったバスキア。死後しばらく評価が定まらなかったものの、近年、再び人気はうなぎ登り。海外のオークションで天文学的な金額で取引されたとのニュースも新聞やテレビをにぎわす。どこかで一度は名前を耳にしたことがあるはずだ。伝説のアーティストの約130点が集った本展では初期から晩年の作品がずらり。画業を通観できるまたとない機会となっている。

 「ナイーヴで凶暴なラスタマンの祈りが聞こえてくる」。かつてニューヨークでバスキアを直撃した雑誌「ブルータス」は82年9月15日号で、その芸術の特性を見出しに掲げた。確かに、会場に並ぶ大カンバスを覆う荒々しい筆遣いとモチーフは、一見、子供の落書きのよう。同時に、画面のそこここに呪文のごとく繰り返し書き込まれる文字からは、何か魔術的な空気が立ち上る。ZOZO前社長の前沢友作氏が約123億円で落札した…

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